2年前から動悸、息苦しさ、不安感があるという30代の会社員女性。夜寝る前になると発作があるということです。また肩や背中の慢性的なコリも感じているようです。

医学的な検査ではややコレステロールが高いぐらいで大きな問題はありません。

オステオパシー検査をしてみると縦隔 (じゅうかく)と心膜に問題がありそうです。縦隔とは左右の肺の間にある空間で、心膜はその中にある心臓を覆っている膜です。

縦隔と心膜を施術して一か月ほど経過し、動悸、息苦しさは出ていませんが背中の緊張が残っているので引き続き経過を観ています。

心膜が緊張すると心臓が興奮状態になる可能性があります。なぜなら心膜上には心臓が豊富であり、圧力や張力がかかると神経が興奮するからです。

また心膜には横隔膜をコントロールしている神経(横隔神経)も通っているので呼吸にも影響が出ることがあります。

心膜は姿勢の悪さによって影響が出ます。それは心膜が靭帯を介して骨や筋肉につながっているからです。

また交通事故のシートベルトによるダメージの後遺症というケースもあります。このように知らないうちに心膜に圧力がかかっている状態で生活していている人がたまたま精神的・肉体的ストレスが増えたタイミングで動悸などが発生することがあります。