• 脳頭蓋と顔面頭蓋をつなぐキーポイントである。→脳頭蓋の機能障害でも顔面頭蓋の機能障害でも2次的に頬骨の機能障害が出ているかも。
  • コンタクトスポーツや事故により外傷を受けやすい。→過去の既往歴をよく聞く。
  • 咀嚼筋と相互に影響する。→噛み合わせ、咀嚼、顎の問題を起こしているかも。
  • 眼窩を構成している。→目の大きさの左右非対称を観察せよ。

隣接する骨


上顎頬骨縫合
蝶形頬骨縫合
側頭頬骨縫合
前頭頬骨縫合

生理的運動

MRP吸気

矢状面上で前方回旋(眼窩縁が前下方)
前額面上で上端が外側へ、下端は内側へ
水平面上で外側への側方移動という説と内旋という説がある
3平面を合成した結果として眼窩が拡大する動きをする。

MRP呼気

上記の反対

オステオパシー機能障害

  • 各縫合の固着
  • MRP運動制限
  • MRP運動の非対称

オステオパシー検査

リスニングテスト

第2指、3指を頬骨にコンタクトしMRPの量と質、左右差を比較する。第1指を眼窩下縁にコンタクトする方法もある。

インダクションテスト

リスニングテストと同じコンタクトをする。MRPの動き出しで動きを誇張し、そのあとは追従する。動きの量と質、左右差を比較する。

モビリティテス

リスニングテストと同じコンタクトをする。MRPの動きに合わせて骨を動かす。動きの量と質、左右差を比較する。

オステオパシーテクニック

頬骨上顎縫合のダイレクトテクニック

術者は健側に位置する。頭方手は頬骨、尾方手は上顎骨をコンタクト。頬骨を動かす。両側の上顎骨を把持しても、片側のみの把持でも良い。

頬骨蝶形縫合のダイレクトテクニック

術者は健側に位置する。頭方手の母指と示指(中指)で大翼をコンタクト。尾方手で頬骨をコンタクト。頬骨を動かす。

頬骨側頭骨縫合のダイレクトテクニック

健側手で頬骨弓を患側手で側頭骨にコンタクトする。頬骨側を固定し、側頭骨を後方回転させる。

頬骨前頭骨縫合のダイレクトテクニック

頭方手で前頭骨側の外側柱を、尾方手側で頬骨外側柱をコンタクト。前方へのトラクションと2つの骨の引き離しを行う。

【別法】

頭方手の中指で前頭骨側の外側柱を、尾方手側の中指で頬骨外側柱をコンタクト。2つの中指は外側柱に沿わせる。対側の外側柱に術者の胸を当て支点とし、頬骨と前頭骨を引き離す。